「Tangem Wallet」はスイスに本拠を置くTangem AG社が販売するハードウェアウォレットです。クレジットカード型のウォレットで持ち運びがしやすく、価格も比較的安め。
Tangem Walletの基本仕様
価格
2枚組: $54.9
3枚組: $69.9
対応通貨
BTC, ETH, SOL等
公式ソフトウェア
スマホアプリ(iOS, Android)
主要ウォレットアプリケーションの対応状況
MetaMask, Rabby, Phantom等(WalletConnect接続)
WalletConnect対応ウォレット: https://explorer.walletconnect.com/?
Tangem Walletの特徴
- クレジットカード型で持ち運びがしやすい
- 2枚or3枚組でクローンを作成することによりバックアップを確保できる
- dAppとの接続はWalletConnectのみ
- トランザクションの発行はスマホアプリを利用してNFC経由で行う
- IP68の防水・防塵性能
Tangem Walletはハードウェアウォレットの中では競合があまりない特徴的な製品です。形状や使い方もさることながら、地味にIP68を謳うハードウェアウォレットというのもあまり聞かないですし。
私も購入して使ってみたのですが、スマホアプリも使いやすく、WalletConnect(QRコード読み取りのやつ)が使えるアプリケーションであれば利用できるので割と汎用的な製品という印象です。
Tangem Walletの設計思想について
少し余談的な話にはなりますが、現在販売されているのは第2世代のTangem Walletになります。
前進の第1世代では、なんと生成されたシードフレーズを一切ユーザーに知らせることなく使う仕様になっていました。(Tangem Wallet内のチップでシードを生成するが、外部からは一切確認できない)
他のハードウェアウォレットを使い慣れている身からすると最初は衝撃的に感じたものの、複数枚にわたってクローンを作成するのでバックアップとしては十分という考え方だったのでしょう。
第2世代になりシードフレーズのバックアップを表示するか、既存のシードフレーズをインポートするか等を最初に選べるようになりました。最も、シードフレーズはスマホアプリ上で確認・入力することになるのでそれを是とするかどうかは人を選ぶ部分もありますね。
仮想通貨界隈では一般的にシードフレーズを厳重に保管することが重要だとされますが、Tangem Walletは当初シードフレーズを知らなくてもシードフレーズのバックアップをしっかりとっていれば問題ないだろうという設計思想で作られたのでしょう。
確かにシードフレーズの流出は抑えられますが、例えば万が一スマホアプリが使えなくなったりしたらどうするんだろうという懸念はありますね。
Tangem Walletの評価
携帯性やバックアップの観点で優れた特徴的なハードウェアウォレット
とりあえず持ち運びしやすいハードウェアウォレットが欲しい方にはオススメできる製品です。価格も安く、対応通貨も一通り網羅しています。
ただトランザクションを発行する際にはその都度スマホが必要になるので大量に署名するのには向いていない気がしますね・・・
使ってみたところ思っていたよりは快適な製品だったので、一部のヘビーユーザーを除けばけっこう使えるような気がします。
まとめ
安価で携帯性に優れたハードウェアウォレット「Tangem Wallet」を紹介しました。
DeFiなどをガンガン使うユーザーではない・スマホで完結したい・携帯性重視といった条件であれば購入を検討してもよいかと思います。